2011年8月16日火曜日

火災保険のことを調べる

商法630条では、金銭に見積もれる利益に限って補填するとしています。思い出のアルバムが燃えても思い出分はハラってもらえません。また、631条では保険のかけ過ぎ(超過保険)については、かけ過ぎた分については無効としています。これは、最初にも話した内容を法律で規定している部分です。
要約すると、保険会社は火災保険の契約できめた事故について発生した金銭的損害額を支払うものだということです。
もちろん、掛け金により全額でなく割合で保険がでることや自分で故意に事故を起こした場合は支払ってもらえないと法律で規定されています。
ちなみに、良くある質問として火災保険は損害を補償するもので利益ではないため、税金が差し引かれることはありません。
その他の火災保険の中では、専門性の高いものや保険の短所を補完するようなものについて紹介します。
ガラス専用の保険などもありますから、建物の家主や管理組合を行っているような人にも役立つ情報です。
下記は火災保険の早見表です。意外と色んな事故で保険の支払い対象になることがわかると思います。※△印は限度額や自己負担(免責金)額があります。
住宅専用の建物と家財について下記による損害が発生した時に、保険が支払われる損害保険です。住宅向けの火災保険の最も標準的なものです。
住宅の保険で対象になるのは以下のとおりです。
建物部分では、建物とその附属設備です。離れなどがある場合は別で、契約する必要があります。自転車置き場や車庫などがこれて当てはまります。
家財については、上記の建物内収容のものに限られます。
自転車置き場の自転車や135cc以下の原動機付き自転車も対象になります。軒先などは非常に微妙ではありますが、一応保険の範囲にはいるというのが一般的です。
また、商品や材料などで預かり品や仕掛品などがある場合も複雑です。それぞれが入り乱れている現場などでは、預かり品は受託賠をつけたり、商品だけでなく材料仕掛品などと明確に保険の対象に入れておかないと、事故の際に保険がでないなどと言うこともあります。
また、什器なども住宅の場合と同様で、建物の内部に収容したものしか対象になりませんから店の前の自動販売機など、保険に含まれていると思っていたのに対象外になるなどと言うこともあります。注意が必要です。
意外と重要なのが保険の期間です。保険をつけたつもりが実はまだ保険の対象期間になっていなかった場合、モチロン被害にあっても保険は支払われません。反対に、保険に入っているつもりがいつの間にか保険が切れていたなど、保険の期間にまつわる悲劇は枚挙に暇がありません。必要時に保険の空白期間を作らないように、注意しましょう。
保険はいつから入れるのか。
厳密にいうと、引渡しが終わるまでは建物を建てている業者がきちんと管理する責任があるため、万が一被害が発生した場合は、業者が負担することになります。ただし、引渡し時点からはだれも保障してくれませんから、きちんと引渡し日から保険を付ける必要があります。
あらかじめ保険の準備をしておきましょう。
保険は、保険会社と契約した時点から効力があるわけではありません。
実際には、保険会社に入金し、保険料が受理された時刻から有効になります。保険はさかのぼって付けることはできませんので、万一の被害を考えて前もって契約をしておき、必要な日からちゃんと保険に入っている状態にしておきましょう。
保険が期間の途中で終わることがある?
大きな違いは、通常の総合保険の上に、破損や汚損などの偶発的な損害についても、火災保険で担保できるようになっていたり、給排水設備に事故などで原因部分について、見舞金が出たり、それぞれ支払い可能な損害の種類や、除外される損害がへっていたりするのが特徴です。
結局保険で、担保出来る損害の種類をどれくらいにするかと、保険料がいくら支払えるかを天秤に掛けて、保険を選ぶことになります。
それらの保険を見比べたとき、実際にどの保険が一番おすすめ出来るかというと、実は住宅総合保険か店舗総合保険になります。(団地保険に入れる場合は団地保険がおすすめです)理由は単純に、コストパフォーマンスが高いからです。
住宅火災や普通火災では、リスクの高い盗難や当て逃げなどのリスクがカバーできません。反対に、上位の保険をつけると保険についているからという理由で、ちょっとした偶然的な事故(花瓶を落として床にキズがついたなど)で逐一保険会社に申告して、保険手続をする手間ばかり増えます。
あまりに、保険金の請求が多いと、保険会社から保険の引き受けを断られることもあります。いざと言うときに保険が使えないのは本末転倒になります。
火災保険は必要か 損害保険の活用術